雑記:矛盾すること、自分だけにしかできないこと
人は矛盾する。ひとは自分の行いや考えが矛盾していると気づいても、それをする。それをすることができる。矛盾したことを行うというと悪い意味のようにとれるが、それは違う。矛盾する、ということが人の特殊であり豊かさなのだ。自身の矛盾に気づいても、矛盾を抱えたままでも生きていくことができる。矛盾した存在であることこそが善さだ。これができる存在はほかにあるだろうか?まあある/なしの特殊性はおいといても、とにかくこれがすばらしいことだ。矛盾せず合理的なことだけを行うだけでなく、矛盾を抱えているからこそいつもと違う道筋や可能性がつねにある。その存在や言動が矛盾し、且つ動くようなプログラムを作り出すのは可能なのだろうか。かなりの難事業なのではないだろうか。
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ニュートンの生きていた時代からずいぶん時が経ったので、ニュートンよりも日本のいまの高校生のほうが物理学的な知識はあるんだけど、謎を自分で知ろうとしたり探究するってことは日本のいまの高校生の誰もがやるわけではない。てことは、ニュートンはいまの日本の高校生よりもものを知らないくせに、情報がないくせに(それはものを考えるということにおいて、とてつもなく不利なんだけど)自分でものを考え続けていたってことになる*1。すると、あのニュートンですら自分よりも頑張ったんだから、ピカソよりも絵は下手だけど絵を描こうとするとか、レイチャールズより下手だけど歌を唄おうとするという姿勢は肯定できる。
何がいいたいかというと、どんな条件でもいまの一流の人とくらべたらめげちゃうんだけど、昔の人とくらべたら自分のほうがはるかに有利な地点にいるってこともあるということです。(ピカソはちょっとおいといて…でもピカソより恵まれた画材や教材には出会える確率は高い)それを差し引いても技術や到達点としては昔の人よりもボロ負けってこともたくさんあるけどね。
でも量子論、宇宙物理学の分野については100年後の高校生が無茶苦茶羨ましい。いまの天才が片腕を失ってでも知りたいようなことを、彼らはあっさりと知っているだろう。
ニュートンもたしか自分の発見は過去の巨人たちの肩に乗せてもらっただけとか言ってたと思う(これも出典は忘れた)。知識に関しては後に生まれるほど有利なんだよな。だから人類がずーっと繁栄しつづけていくというのは知のあり方(先人の知を積んでいくこと)としては正しいし、意味があると思う。
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ニュートンはさらにこんなことも言っていて「真実という大海に比べれば、私の発見したものはその浜辺に打ち上げられる小さな貝殻や小石のようなものでしかない」みたいなこと。これも出典を忘れたし文言はテキトウなんだけど要点はこの通り。ようするにニュートンでも知れないことの方があまりにも多かったし、ゲーテでも書けないことの方が多かった。ピカソも沢山の作品をつくったけれど(12万点とか。これはギネスブックに載っている)それでもピカソの描けなかったこと、描かなかったことの方が多い。
もしあなたがなにか自分にしか知れないことや書けないこと、描けないことを表現できたなら、それはそこにしかない。どんな古今東西のどんな天才にもそれはできなかった仕事だ。
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今週の一曲
Fashawn "LIfe As a Shorty" feat J. Mitchell
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ビデオにはちらっとprod.Exileと出るんだけど、これはたぶんはとぽっぽをサンプリングしたFor The KidsのExileですね。これも名曲です。
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