紙のラジオ

だから、読者よ、わたし自身がわたしの書物の内容なのだ。きみが、こんなにも取るに足らない、こんなにもむなしい主題のために時間を使うのは分別のない話ではないか。では、さようなら。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

レンタルなんもしない人は個人の物語を目撃する

レンタルなんもしない人とかが出てくるの多様性と言えると思うんだけど(そういえばニューヨークかLAかサンフランシスコかどっかで人の散歩につきあう人という需要があるというニュースを見たな)と同時に、多様性と言ってもそれは特定の誰かもしくは一定量…

雑記:「承認」てなんなんだ

今週の一曲:Proc Fiskal - Kontinuance www.youtube.com スコットランドのエジンバラ出身のProc Fiskalは21歳!2018年のリリースとは思えないくらいの00年代初期のエレクトロニカ・ヴァイブスに溢れた曲。Bleep 100で知った。いいです。 「承認」てなんなん…

雑記:個に宿る知性だけでは非常に脆い

徘徊防止用柵付きベッドを開発して座敷牢を復活させたと言われていた業者さん〔*1〕や、オタクがオタク趣味だけで迫害されたなんて聞いたことがないという若者の発言〔*2〕〔*3〕があったりと、人間が80年くらい周期で入れ替わる以上個体差だけでは社会は劇…

雑記:作者と作品をわけるのは難しい(ことがある)

shincomi.shogakukan.co.jp 浄土るるの『鬼』を読んだ。ある小学生の女の子と家庭の事情、そしてその女の子の所属するクラスとそのクラスへの転入生との関係が描かれるマンガだ。 この作品を読んで、作品に対して思う事と作者に対して思う事の二つがある。こ…

小林秀雄抜き書き、自由と教養

小林秀雄『自由』より抜き書き ハーバート・リードという英国の批評家の本を読んでいたら、自由という言葉について、面白いことを言っていた。英国人は、自由を言うのに、リバティーという言葉とフリーダムという言葉と二つ持っている。/リバティーは市民の…

われわれ日本人にはわからない

新聞抜き書き 2019年6月7日 朝日新聞夕刊 ほんとうの日本人⑤ 作家のリービ英雄さんについて 米国生まれのリービは、日本語で小説や評論を書く。(…) 「5年前に日本の永住権をとりました。ただ苦労してとった瞬間、『このことと文学とは、何の関係もない』…