紙のラジオ

だから、読者よ、わたし自身がわたしの書物の内容なのだ。きみが、こんなにも取るに足らない、こんなにもむなしい主題のために時間を使うのは分別のない話ではないか。では、さようなら。

2019-01-01から1年間の記事一覧

雑記:2019年の振り返り その一

今年の出来事を振り返ってみる 頭の方はほとんど忘れてしまったが二月の終わり頃に関東へ引っ越した。これは実家メンが引っ越すと決めたもので私も引っ越す必要はなかったのだが実家メンだけでは引っ越しは現実的に不可能であり私の手伝いも必要だということ…

作業日誌:創作意欲と言えるものは

19.10.19 / 土 / 曇り 部屋の掃除をしたのだが終わりがけ、机の上の埃を払っていたらカップを肘で小突いてしまい、中に入っていた茶を机の下に置いていたジャコメッティの展覧会図録と大川美術館での松本竣介展の図録の上にこぼしてしまった。ふと、何か悪い…

雑記:Joi ItoとMIT Media Lab周辺のことがらについて

ここ数日MIT Media Lab所長のJoi Itoこと伊藤穰一に関連したニュースを追っていた(九月十日現在辞任)。当記事ではその際に見かけたものや感じたことなどを雑多に羅列しておきたい。以下人物名など敬称略、だけど雑です。 私が興味を持った起点としてのニュ…

雑記:とある記事の感想について その2

gendai.ismedia.jp またも上記記事と、その記事の語られ方について。 昨日も上記事についての引用や感想を書いた。 saigoofy.hatenablog.com そののち、Twitterやはてなブックマークでも上記事を起点として男女問題や子育て等様々なことについて色々なことが…

とある記事の感想とジェンダー論に対する印象について

・男の子はいかにして「男らしさの檻」に閉じ込められるのか(北村 紗衣) | 現代ビジネス | 講談社(1/4) gendai.ismedia.jp この記事は上記事を読んだ感想ですが、そもそも上記事は書評であり記事内で論じられているのは著者と評者の考えが混ざっている。…

アニメ:『魔法少女まどか☆マギカ』を見た

5年ほど前に友達と遊んでいたら映画やアニメの話になり、私は何を薦めたのか忘れたが、アニメを見ない私に薦められたのは『魔法少女まどか☆マギカ』だった。「どんなことを言うのか楽しみなので、見たら感想聞かせてください」といった意味のことを言われた…

レンタルなんもしない人は個人の物語を目撃する

レンタルなんもしない人とかが出てくるの多様性と言えると思うんだけど(そういえばニューヨークかLAかサンフランシスコかどっかで人の散歩につきあう人という需要があるというニュースを見たな)と同時に、多様性と言ってもそれは特定の誰かもしくは一定量…

雑記:「承認」てなんなんだ

今週の一曲:Proc Fiskal - Kontinuance www.youtube.com スコットランドのエジンバラ出身のProc Fiskalは21歳!2018年のリリースとは思えないくらいの00年代初期のエレクトロニカ・ヴァイブスに溢れた曲。Bleep 100で知った。いいです。 「承認」てなんなん…

雑記:個に宿る知性だけでは非常に脆い

徘徊防止用柵付きベッドを開発して座敷牢を復活させたと言われていた業者さん〔*1〕や、オタクがオタク趣味だけで迫害されたなんて聞いたことがないという若者の発言〔*2〕〔*3〕があったりと、人間が80年くらい周期で入れ替わる以上個体差だけでは社会は劇…

雑記:作者と作品をわけるのは難しい(ことがある)

shincomi.shogakukan.co.jp 浄土るるの『鬼』を読んだ。ある小学生の女の子と家庭の事情、そしてその女の子の所属するクラスとそのクラスへの転入生との関係が描かれるマンガだ。 この作品を読んで、作品に対して思う事と作者に対して思う事の二つがある。こ…

小林秀雄抜き書き、自由と教養

小林秀雄『自由』より抜き書き ハーバート・リードという英国の批評家の本を読んでいたら、自由という言葉について、面白いことを言っていた。英国人は、自由を言うのに、リバティーという言葉とフリーダムという言葉と二つ持っている。/リバティーは市民の…

われわれ日本人にはわからない

新聞抜き書き 2019年6月7日 朝日新聞夕刊 ほんとうの日本人⑤ 作家のリービ英雄さんについて 米国生まれのリービは、日本語で小説や評論を書く。(…) 「5年前に日本の永住権をとりました。ただ苦労してとった瞬間、『このことと文学とは、何の関係もない』…

雑記:矛盾できるというのはとても高度な仕掛け

最近は、たとえば「なんぴとも殺してはならないが、生きる為には何かを殺さないといけない(宇宙に干渉しなくてはならない)*1」みたいな矛盾に会ったときに、人が拵えた理という筋道しか動けないよりも、いつでもそこから逸脱して矛盾できることってとても…

雑記:無知と知をともにつねに持ち歩く

「人工肛門について知ってほしいこと」という記事のタイトルが目に入ったのだけれどその記事は読んでいないし私は人工肛門についてほとんど何も知らない。SNSなどで「○○について知ってほしいこと」という文脈で目に入るものは無数にあって、寒い土地では猫が…

16.3.19 / 木 / 晴れ

寄生生物(こいつら)はだいたい何のために生まれてきたんだ 『寄生獣 完全版』八巻177ページより。 わたしは一体何のために生まれてきたのだろうか? 他の人間は、そのへんにいる虫は、夜に浮かぶ月は、なんのためにあるのだろうか? 私の身体は生き延びる…

雑記:多数派に属していてもそこにいる他人は自分と全然違う

anond.hatelabo.jp いい話だと思った。 というのはこーいう明らかおおくの他人や社会が前提としている価値観とずれたものを自分が持っているのは不幸っちゃ不幸だけど個としての自覚としても機能するからであって「私はみんなと一緒」と無自覚に思いこんでる…